ツル ヒロユキ
TSURU HIROYUKI
鶴 浩幸 所属 鍼灸学部 鍼灸学科 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2025/03 |
発表テーマ | 耳鳴に鍼医学的体性感覚刺激や耳鳴反応点を用いる治療法確立のための基礎的研究② |
会議名 | 令和6年度 明治国際医療大学 全学研究ポスターワークショップ |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 単独 |
開催期間 | 2025/03/03~2025/03/24 |
発表者・共同発表者 | 鶴 浩幸 |
概要 | 演者は頚部への指頭での圧刺激や毫鍼刺激、円皮鍼刺激が自覚的耳鳴を軽減、消失させる場合のあることを報告してきた。本研究では手の経穴(原穴)への圧刺激や鍉鍼刺激、円皮鍼タイプの非侵襲的鍼用器具による刺激を行い、耳鳴の大きさに対する影響を検討した。対象は健康成人ボランティア7名(平均年齢25歳)、環境音33dB以下の静かな部屋に入室後、耳栓とイヤーマフを装着し、安定した明確な耳鳴を感じる者とした。以下の介入による耳鳴変化を検討した。1.手部6ヶ所の経穴に指頭での圧刺激を1箇所ずつ45秒間、2.介入1により耳鳴変化が生じた経穴(耳鳴反応点)に対し1箇所ずつ鍉鍼刺激を60秒間、3.介入1により変化が生じた全経穴に対し一度に非侵襲的鍼用器具 (セイリン社製パイオネックス・ゼロ)を60秒間貼付した。大きさの評価はvisual analogue scale(VAS)や標準耳鳴検査法1993における耳鳴の自覚的表現の問診票に基づいて作成した評価表を用いた。その結果、介入1では全例で軽減または消失、介入2では7例中6例に軽減または消失、介入3では7例中3例に軽減がみられた。圧刺激や鍉鍼により大きさが変化した場合には有意に減少した(p<0.01)。非侵襲的鍼用器具でも大きさが軽減したが有意ではなかった(p=0.08)。以上から、手の経穴への圧刺激や鍉鍼、非侵襲的鍼用器具などの触圧刺激によっても耳鳴が軽減する場合のあることがわかった。指頭での圧刺激の応用により有効な刺激部位を簡便に検出できることが示唆された。謝辞:本研究はJSPS科研費 JP19K11729の助成を受けた。 |