フジワラ タカフミ
Takafumi.FUJIWARA
藤原 隆史
- 所属 松本大学 教育学部 学校教育学科
- 職種 准教授
| 発表年月日 | 2025/11/08 |
| 発表テーマ | COHAにおける状態変化動詞に後続する変化結果を表す前置詞句の通時的分析―ベイズ推定を用いた情報幾何学的距離による可視化― |
| 会議名 | 日本英語学会第43回大会 |
| 学会区分 | 全国学会 |
| 発表形式 | 口頭(一般) |
| 単独共同区分 | 単独 |
| 開催地名 | 九州大学伊都キャンパス |
| 開催期間 | 2025/11/08~2025/11/09 |
| 概要 | 本研究は、Corpus of Historical American English(COHA)を用いて、状態変化動詞(e.g., break, cut, tear)に後続する前置詞 in結果句およびinto 結果句の出現頻度における通時的変化を、年代ごとのinの出現確率を対象としたベイズ推定と確率分布間の情報幾何学的距離(Jensen-Shannon Distance: JSD)を用いて分析した。分析の結果、19世紀には比較的高めに推移していたin の出現頻度が、1900年頃を境に50%を下回り始め、in から into への構文的転換が進行していたことが分かった。また、1980年代以降は into の頻度が急増する一方、in の出現確率は2000年代以降に0.05前後まで低下し、inの結果句としての構文的役割が希薄化したことが示された。また、JSDの推移から、急激な変化が特定の年代で起きていることも明らかになった。以上のことから、COHAにおいては、状態変化動詞に後続するin結果句がinto結果句によって置き換えられる言語変化が統計的に示された。本研究は、語法変化の時系列的な動態を可視化する新たな手法の有効性を示した。 |

